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話題の直木賞と芥川賞、賞金っていくら貰えるの?

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先日、第161回芥川・直木賞選考会が開かれ、

受賞者が決定しました。

芥川賞を受賞されたのが今村夏子さん(39)、

直木賞受賞されたのは大島真寿美さん(56)

でした。

受賞作家さんとして、今後もご活躍が期待されます。

 

ちなみに、『賞』というからには、

何かいただけるわけですよね?

 

ぶっちゃけいくら貰えるんだろう…と思い、

調べてみました!

 

 正賞:懐中時計

 副賞:100万円

だそうです。芥川・直木賞ともに同じでした。

 

古くからある、由緒正しい文学賞にしてはちょっと、

控えめな気もしますね。

 

あくまでも名誉ある賞を取ることが作家さんの大きな喜びであって、

懐中時計や100万円はおまけなのでしょうか。

 

ちなみに、第1回(昭和10年)の正賞も懐中時計、副賞は

500円だったそうです。

 

直木賞の由来と芥川賞の由来は?両賞の違いとは?

 

半年ごとに発表されるこれらの賞ですが、どう違うのでしょう?

 

どちらの賞も、作ったのは作家としても有名な菊池寛です。

 

恩讐の彼方に」「真珠夫人」などが有名ですね。

 

芥川賞は、正式には芥川龍之介賞といいます。

 

「文藝春秋」を創刊した菊池寛が、友人であった芥川龍之介

の名を記念し、直木賞と同時に制定しました。

 

新進作家による純文学の中から、

上半期・下半期に分けて半年ごとに、

最も優秀だった作品に贈られます。

 

『純文学』とは、娯楽性よりも、

芸術性に重きを置いた作品

を総称する日本文学における言葉です。

 

ちなみに、公募制ではありません。

 

その期間中、雑誌に発表されたものすべてが選考対象となります。

 

受賞作品は、文藝春秋に全文が掲載されます。

 

直木賞はどうでしょうか。

 

こちらも菊池寛の友人、直木三十五の名を記念し、

制定したもので、直木三十五賞といいます。

 

こちらは、新進作家のみならず、

中堅作家も含めた中でエンターテイメント作品(長編小説もしくは短編集)の単行本の中から選ばれます。

 

こちらは雑誌に掲載された作品ではなく、

単行本が対象ですから、

本を出版できるだけの作品を書いている作家さんが選ばれるわけですね。

 

芥川賞と同じく、上半期・下半期に分け半年ごとに選ばれます。

受賞作品は、オール讀物に一部掲載されます。

 

 

芥川賞が新人の純文学で、直木賞が中堅作家さんの娯楽作品

とでも覚えておけば良いでしょうか。

 

 

 

直木賞芥川賞、両方候補になった作家さんがいる!?

 

純文学の芥川賞、娯楽の直木賞、これらは同時または

時期をずらしても、両方取ることはできません。

 

片方の賞を取ると、自動的にもう片方の賞の対象候補から

外されてしまうからです。

 

しかし、両方の候補になった作家さん、作品はあります。

 

松本清張の『或る「小倉日記」伝』という作品で、当初は

直木賞候補としてノミネートされていました。

 

が、選考委員のひとりが、

これは芥川賞向きの作品だから、

向こうで 審査したらどうか、と発言し、

 

『或る「小倉日記」伝』は急遽芥川賞候補となり、

見事に芥川賞を受賞した――ということがありました。

 

まだ駆け出しの作家だった松本清張が、

小説家として専念することのきっかけになった作品だそうです。

 

社会派、推理小説、またノンフィクションが有名な

作家さんの、意外な人生のターニングポイントですね。

 

まとめ

 

結局、両賞は名誉であって、

一獲千金の賞ではありませんでした。

 

芥川賞は新人の発掘を、直木賞は中堅作家の売上増に

貢献しているのではないでしょうか。

 

本屋さんで『芥川賞受賞作家、待望の新作』ですとか、

直木賞受賞作品』などと言うポップでも付いていたら、

ちょっと目を惹かれませんか?興味が沸きませんか?

 

現代にはライトノベルというジャンルもありますが、

ライトノベル直木賞を取る時代は来るのでしょうか?

 

そちらのジャンルは筆者はよく知らないのですが、

本屋さんにはライトノベルコーナーが出来るほど

増えています。

 

ゲームや漫画のノベライズ、というのもあります。

時代が流れれば、これらにも何か賞が出来るかもしれませんね。

 

ちなみに、水を差すようで悪いのですが、

芥川・直木賞副賞100万円にも、

一時所得としてきっちり所得税

かかるそうです。

 

作家さんはそういったお金の管理調整もしつつ、

世に作品を生み出してくれているのですね。